ふりおぼろ
Furioboro
Furioboro
おぼろ染とは、輪郭をほんのり霞めて
濃淡にぼかした染のこと。
それを更に何色も色を襲ねあわせ絞ることで、
今までに出会ったことのない色彩、
おぼろ染襲絞りにめぐりあえました。
おぼろ染め襲ね絞り
Oboro zome
【おぼろ染め襲ね絞りのできるまで】
①刺繍
糸を解き、湯のしをして整えた生地に金糸で結び玉を作り模様を表現する。
相良刺繍を中心に、様々な刺繍を模様にあわせて使い分け、美しさと立体感を表現する。
②糸入れ
針に糸を通し、細かい柄の輪郭をすくう様に縫っていく工程。
まっすぐな針でまるい曲線の模様を縫い上げるには、高い技術、熟練、集中が必要、柄の重いものは、50万~60万回という膨大な縫い数になり、数か月を要す。
更に使用する糸の長さは9,000mにも及ぶ。
③絞り
全体に糸入れが終わったあと、縫った模様の糸を1つ1つ丹念に引き締めて固く結ぶことで全体を絞り上げていく。
密集した模様なので、こまかい所のゆるみがない様に細心の注意をはらう。また、生地を折って縫い、締めあげる折縫い絞りは生地が2枚あわせになるので特に難しい。
④糸解き
色さし完了後、全体を蒸気にさらす「蒸し」の工程を経て、糸を解いてゆく。
複雑にからみあう絞り糸を指先で探りながら丹念に解いてゆく、
この時、生地を傷つけない様にする為、ハサミなどの道具を一切使わずに手指の加減のみで作業する。熟練しないと手を切ってしまうこともある工程。
柔らかで深い色と絞りの味を表現する為に幅が広く長さも長い限定特注の金通し素材を使っています。
この技術により従来の絞りでは表現できなかった
多色で幻想的なおぼろ染め襲ね絞りが完成いたしました。
技法
technique
【金駒刺繍】
金糸を木製の駒に巻いて、それを転がし刺繍糸を下絵に沿って留めていく技法。滑らかな太い線ではっきりと描かれています。
【慶長模様】
きもの地全体を透き間なく文様や刺繍、絞り、箔などの装飾で埋め尽くした小袖模様のことです。
【おぼろ染】
柄の輪郭をほんのり霞めてぼかした染技法。
やわらかい雰囲気が特徴的です。
会社案内
company brochure
会社案内
株式会社 滝泰
昭和 | 2年 | 瀧澤泰次郎 創業 | |
織物業からはじめる | |||
27年 | 5月 | 株式会社滝泰 設立 | |
48年 | 東京支店開設 | ||
絞りの技術を駆使し「絞り辻ヶ花」を制作 | |||
50年 | 振袖から色留袖になる「幾久重袖」を開発し注目を集める | ||
平成 | 10年 | 今までにない絞り技術を研究し「おぼろ染め襲ね絞り」を発表 | |
12年 | 4月 | 年に一度ある十日町きものフェスタ(求評会)に「おぼろ染め襲ね絞り」を出品 | |
17年 | 十日町フェスタ(求評会)はじまって以来の最高賞6年連続受賞を記録する |
創業90年以来着物の高級化を志向し、
伝統美に根ざしながら新しいデザイン、デリケートな色使いを模索し続けてきました。
いわば”ハイタッチ・ハイクオリティー”をコンセプトに旺盛な開発力を駆使し、
高付加価値を追求しています。